待望のアルバム
ファンタジーという新たな装いを纏った四季折々の名曲たち…。
安田芙充央の書き下ろしによるオリジナル曲、
映画「霧幻鉄道」のオープニング曲「水の翼」など、
山形由美が、多彩な音色、繊細な表現力とともにフルートで描く日本の美。
ファンタジーという新たな装いを纏った四季折々の名曲たち…。
安田芙充央の書き下ろしによるオリジナル曲、
映画「霧幻鉄道」のオープニング曲「水の翼」など、
山形由美が、多彩な音色、繊細な表現力とともにフルートで描く日本の美。
フルーティスト 山形由美
このたび、CD「Japonisme ジャポニスム ～宵待草ファンタジー～」が完成し、大きな喜びに包まれています。
以前から、日本の美しい曲を編んだCDを作ってみたいと思っていましたが、
自分が想像していた以上の世界が広がるアルバムとなりました。
今回ご協力いただきましたのは、ピアニスト、作曲家として国内外で活躍されている安田扶充央さんです。
このCDには、タイトル曲をはじめ、早春賦、夏は来ぬ、赤とんぼなどのフレーズをテーマに、
安田ワールドに染められた曲の数々が並んでいます。
そして、書き下ろしてくださった2曲のオリジナル曲は、ノスタルジックでハートフルな世界へ誘ってくれます。
安田さんの繊細なピアニズムにインスピレーションを受けながら、
ときに即興的に演奏するのはとても楽しい時間でした。
また、私が音楽で参加したドキュメンタリー映画「霧幻鉄道」（2022年公開）のオープニング曲「水の翼」
（無伴奏フルート）が新たな息吹を得たことも、うれしいことです。
思えば、日本の美しい曲だけでCDを作ってみたいと思うようになったのは、
2016年に（で）パリでの初リサイタルを経験してからのことでした。
かつてヨーロッパ、とりわけフランスで、多くの芸術家が日本文化に魅了されたと言います。
パリで出会った方が「Japonisme」（ジャポニスム）という言葉を使われたとき、
なんと美しい響きの言葉だろうかと思いました。
その後、フルート、ピアノと三味線という、世にも希なユニットの欧州ツアーで熱い反応をいただいたときには、
日本を理解し、共感しようとする人々の意識の高さに驚き、
改めて日本の美というものを洞察したいと思うようになりました。
この数年間、自分の中で徐々に熟成されてきた気持ちをフルートに込めて演奏することができ、
とても幸せに思っています。
トータルプロデュース、録音を手掛けてくださったティートックレコーズの金野貴明氏には、
フルート演奏の細部に至るまで捉え、味わいをもたらしてくださいました。
私の思いを汲んで、お力を下さった安田さんはじめ、関係者の皆さまに心からの御礼を申し上げます。
日本で、そして海外の方々にも広くお聴きいただければと願っております。
＊CDブックレットに寄稿
フルート ピアノ 作編曲 |
山形由美 安田芙充央 |
|---|---|
| 発売日 | 2024年9月18日 |
制作 |
ティートックレコーズ |
販売元 |
ディスクユニオン |
プロデュース & |
金野貴明
|
| 録音 | 2024年5月22日～23日、ティートックスタジオ（茨城県） |
| 価格 | 3,300円（税込） |
品番 |
TTOC-0080 |
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1.宵待草ファンタジー 安田芙充央作曲 4’04
Fantasia on an Evening Primrose
2.早春賦によるポエム 安田芙充央作曲 3’28
Poem on Soushunfu
3.竹田の子守歌 日本民謡 安田芙充央編曲 4’35
Lullaby of Takeda
4.ランドスケープ・オブ・ラヴ 安田芙充央作曲 3’45
Landscape of Love
5.ストーリー・オブ・ラヴ 安田芙充央作曲 4’05
The Story of Love
6.水の翼 ～映画「霧幻鉄道」より 秦野萌作曲 安田芙充央編曲
（フルートソロ）4’18
Wings of Water ～from the film “Foggy Illusion Railway” (Fl.Solo)
7.さくらフルート幻想曲 安田芙充央作曲 4’22
Sakura Flute Fantasy
8.夏は来ぬによるポエム 安田芙充央作曲 2’47
Poem on Natsu-wa-Kinu
9.赤とんぼによるポエム 安田芙充央作曲 3’34
Poem on Akatombo
10.雪の降る街を 中田喜直作曲 安田芙充央編曲 5’10
Town in the Snow
山形由美 （フルート）
Yumi Yamagata (Flute)
東京都出身。東京藝術大学音楽学部器楽科卒業後英国へ留学。これまでに野口博司、小泉剛、サー・ジェームズ・ゴールウェイ、エドワード・ベケット、スーザン・ミラン、トレヴァー・ワイなどの諸氏に師事。特にゴールウェイ氏には数少ない弟子の１人として教えを受ける。
1986年デビューアルバム発売以降、ソロ活動に加え全国主要オーケストラとの共演、ロリン・マゼール指揮、ピッツバーグ響、ロンドン室内、チェコ・プラハ管、ドイツ室内管、ベルリン室内管、ルーマニア室内管、イ・ムジチ合奏団、ヴェネツィア室内合奏団等の海外楽団との共演を行う。
これまでに多くのCDを発表。2005年日伊でリリースしたセルフ・プロデュースCD「Luce〜ヴェネツィアの光と夢〜」が大好評を博し、2006年には両国でのデビュー20周年記念ツアーを成功させた。
08年熱い要望によって1986年のデビュー盤以来キングレコードから出版したCD9枚が相次いでデジタル・リマスタリングによって完全復刻発売。
2011年にはデビュー25周年を迎え、セルフ・プロデュースＣＤ第2弾「Anthology～愛のアンソロジー～」やアルソ出版より初の楽譜集を発売した他、各地での記念コンサートを成功させた。
テレビ・ラジオの出演も数多く、音楽番組はもとより、NHK「連想ゲーム」、TBS「サンデーモーニング」などの出演を通して広い知名度を持つ。これまで2000回を超える国内外での公演や放送を通じてフルートに対する人々の関心を広く集め、フルート愛好者を増やしている功績は大きい。
2015年春には尚美学園大学客員教授に就任。
デビュー30周年を迎えた2016年には、セルフ・プロデュースCD第3弾となる「Eternally～永遠のジゼル～」（レコード芸術特選盤）の発表、記念ツアーで注目を集め、パリ公演では大成功を収めた。
2019年春には、菅野 潤（ピアノ）、常磐津文字兵衛（中棹三味線）とユニットを結成。デビューツアーをバルセロナ・パリ・ザルツブルクで行い、各地で満席となる。2021年には「The Trio」 凱旋公演を東京にて開催し、高い評価を受けた。
2022年秋に発表した初のシャンソンアルバム「愛のディアローグ」では、夫のヴォーカリスト、米金孝雄と共演。Amazonシャンソン部門で１位となるなど、ジャンルを超えた活動が、話題となっている。
都内にて、フルートサロン「メゾン・ドゥ・リエール」を主宰。音楽のある豊かな暮らしを提唱。
「家庭画報」（世界文化社）では、誌上でビューティーアンバサダーを務め、美容に対する発信も行っている。
Photo: Takuya Okamoto
安田芙充央 (作曲家・ピアニスト)
Fumio Yasuda（Composer, Pianist）
ドイツ・Winter and Winterレーベルの主力アーティスト。
作品はバーゼル室内管弦楽団、シュトゥットガルト室内管弦楽団など海外のオーケストラや演奏家に演奏されている。
ジャズ・ピアニストとしても一流の腕を持っており、2000年にCD「花曲(KAKYOKU)」でヨーロッパ・デビュー。「日本現代音楽の百科事典と称しても過言ではない、ピアノの第一音から始まるその音楽性と緊張感は、このCDを通して崩れることがない」と独「Frankfurter Allgemeine」紙は評し、同紙特選盤に選出される。
また、オペラの作編曲・翻案「Der Kastanienball」(ミュンヘン・オペラ・フェスティバル 2004にて初演) など、新しい試みにも挑戦し続けており、 クラシック、ジャズを超越した「現代で最も個性的」(独「Kieler Nachrichten」紙 )と評される。
2014年ウイーン楽友協会大ホールにデビュー。作編曲家・ピアニストとしてウィーン・トーンキュンストラー管弦楽団と共演。
ベネチア国際映画祭コンペ部門正式出品作「Help Me Eros」などの海外の映画音楽やNHK/BSプレミアムの音楽など多数。
現在は古楽合奏団フォルマ・アンティクァ（Forma Antiqva）、Exaudi vocal ensemble、ヨアヒム・バーデンホルストらと共演、レコーディングを重ねている。
2023年にリリースした安田芙充央＋石井彰『凛-RIN-』収録曲の安田芙充央作曲「AMESA for Two Pianos」でのパフォーマンスにより、「第29回日本プロ音楽録音賞2023」の「ベストパフォーマー賞」を受賞。2023年6月にCD「エケケイリア」が独Winter and Winterレーベルよりリリース。フルート作品はムラマツ・オリジナル・シリーズを中心に多数の作品を提供している。
写真©️Akira Ishii
